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第10回北海道消化器癌カンファレンスがWeb形式で開催されました。

2022/08/01

セミナー

 令和4年7月29日、「第10回北海道消化器癌カンファレンス」が大鵬薬品工業株式会社主催のWeb形式で開催されました。

 前半は北海道医療センター 外科 診療部長 川村秀樹 先生座長のもと、当科 准教授 本間 重紀 先生より、『内視鏡外科技術認定医取得に向けて〜傾向と対策〜』と題してご講演頂きました。
今回は腹腔鏡下S状結腸切除術について、定型化された術野展開の重要性、特に助手の展開手順を中心に解説頂きました。

模範的な手術動画とともに、各場面における意識すべきポイントに加え、陥りやすいミス、注意点について非常に分かりやすく説明して頂きました。これから内視鏡外科技術認定医の取得を目指す身としては、冒頭に先生が仰っていたように適切なTargeting、Graspingが出来るよう、まずは日頃からドライボックスでのトレーニングを欠かさないことが重要であると再認識することが出来ました。また、最近はネットで手術動画を見ることも可能となっていますが、実際の手術室でしか聞けない術者と助手のやりとりなどにも上達のヒントが溢れていることも忘れてはいけないと改めて感じました。

 後半は当科教授 武冨 紹信先生座長のもと、大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座 土岐 祐一郎先生より、『進行食道癌治療の新展開』と題してご講演頂きました。

StageⅡ,Ⅲの食道癌におけるJCOG1109の結果の解説に始まり、StageⅣの食道癌に対する最新の治療方針について、豊富な症例に基づいたデータを交えて解説頂きました。食道癌治療においては、ステージや病変の位置等によって化学療法、放射線化学療法、免疫療法を使い分け、患者背景や状態についてもよく考慮する必要があるということが分かりました。

また、Adjuvant Nivoにおける今後の課題についても解説頂き、食道癌治療における免疫療法の今後の位置付けについて大変興味深く感じました。

 Web形式で行われた本フォーラムに、多くの先生方がご参加くださり、時間が足りなくなるほど数多くの質問と議論が交わされ、非常に有意義なフォーラムとなりました。また、新たなエビデンスが集積していきている食道癌の集学的治療において、現状を整理し今後の展望を見通す貴重な機会となりました。ご講演くださった本間 重紀先生、土岐 祐一郎先生、またご参加くださった皆様に心より感謝申し上げます。

(文責:板倉 恒輝)

 

                 

                 

           

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