今回選択実習では、天使病院で実習を行わせていただきました。毎日オペに入り、先生方の手技を間近で見させていただきました。ヒルシュスプルング病や鼠径ヘルニアなど小児に多発する疾患のオペを複数回見ることができたのはとても大きな経験になりました。最終日には、胆道拡張症の珍しい症例のオペにも参加させていただき、先生方の技術の高さを目の当たりにしました。
また、病院実習と並行して動物実験も行わせていただきました。マイクロでの、肝動脈や門脈、胆管の結紮、チューブカニュレーションなどの手技を身につけました。臨床実習の手術見学で見た景色と、目の前の景色を照らし合わせながら、手技を身につけていく過程は、大変はありましたが、とても有意義な時間でした。
実習を通して貴重な機会をいただきました先生方、実習をコーディネートしてくださいました事務方の皆様に改めて感謝申し上げます。
選択実習の第2クールを第一外科にて実習させていただきました。1週目は大学病院の肝胆膵グループで、2〜4週目は市立函館病院の消化器外科で実習をさせていただきました。
大学病院の実習で特に印象的だったのは、「外科手術で特に重要なことは完璧な予習である」という、先生方からの教えでした。教科書に載っている手術手順を覚えていても、自分で執刀することをイメージすると器械の名前一つとっても明確でなく、自らの知識不足を痛感するとともに、医師として学び続ける姿勢をもつ重要性が感じられました。
市立函館病院では5年次のコア科実習でもお世話になっており、今回は第一外科の長期実習のプログラムの一環として3週間実習させていただく形になりました。実習の内容は、回診の際の創部処置や手術室での器械持ち、毎朝のカンファレンスでのミニプレゼンなど、様々な医療行為に関与させていただきました。実習期間中には研修医の先生向けの講演会や、PICCカテーテルのハンズオンセミナーに参加させていただくこともありました。救急搬送された患者さんの緊急手術もしばしば発生し、忙しくも充実した3週間を過ごすことができました。実習の最終日には、今回参加した症例についてのスライドを作り、オンラインでの発表を行いました。たまたま症例数が少ない疾患の治療に参加することができたので、その疾患について文献や論文、学会誌などから情報を集め、発表に臨みました。先生方のご指導のもと、資料集めやスライド作成を通してEBMを行う姿勢なども学ぶことができました。
振り返ってみると、1ヶ月間の実習で「外科」という診療科の面白さに触れることができたように思います。手術手技などはもちろん、術前の画像診断から術後の全体管理や病理診断まで幅広く学修し、それを体現している先生方を見て大変魅力を感じました。
先生方のような立派な医師になるために、まずは国家試験合格に向けてより一層勉学に取り組んで参ります。お忙しい中、1ヶ月間ご指導誠にありがとうございました。
選択実習の第3クールを第一外科にて実習させていただきました。新型コロナウィルス感染症の影響がありながらも、1週目は大学病院の肝胆膵グループで、2~4週目は砂川市立病院で実習をさせていただきました。
・大学病院
大学病院では肝臓切除の症例を学びました。日々担当患者様のカルテを記載していく中で並存症に対しての血糖コントロールや休薬、栄養管理など周術期管理がいかに難しいのかが分かりました。脈管の走行や肝予備能など複雑な術前評価について先生から解説して頂き、肝切除がいかに難しい手術なのかが分かりました。術前プレゼンテーションの方法や手術に必要な情報についてなど指導していただきました肝胆膵グループの先生方に厚く御礼申し上げます。
・関連施設での実習(砂川市立病院)
事前にご提示いただいた20施設ほどの関連施設の中から砂川市立病院を選択させていただきました。ほぼ毎日の定期手術に加え臨時手術も多く非常に活発な施設でした。結腸、肝臓、乳腺、ヘルニアと非常に幅広い分野の手術を間近で見学したり、カメラ持ちをさせて頂いたりして学ぶことができました。周術期管理、手術、救急対応など腹部外科の世界の奥深さに圧倒される毎日でした。真皮縫合、解剖、術後合併症、腹部CTなどを中心に勉強することができました。加えて救急外来当直やほぼ毎朝開催されるセミナーも見学させていただき非常に内容の濃い実習をさせて頂きました。日々熱意にあふれ診療に奔走される先生方に囲まれて、非常にたくさんの教訓、反省を得ることができました。お世話になりました横田先生をはじめとする消化器外科・乳腺外科の先生方、術場・病棟スタッフの皆様、患者様そしてほぼ毎日回診に連れて行ってくださった研修医の山崎先生に心より御礼申し上げます。