釧路労災病院の院長代理に小笠原 和宏先生(昭和58年卒)が御就任されました。
2022/04/12
お知らせ
この度、小笠原先生から御挨拶を頂戴致しました。
今後とも御指導御鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。
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院長代理着任ご挨拶
釧路労災病院 病院長代理 小笠原和宏
2022年4月1日付けで高橋弘昌前病院長の後任として、病院長代理を拝命いたしました。釧路労災病院外科部長として釧路地域で長らくお世話になって参りましたが、この機会に一言ご挨拶させていただきます。
私は、1983年北海道大学医学部を卒業後、第一外科教室に入局し、一般外科医としての研修の後、消化器外科専門医としての臨床と研究生活を経て1994年当院に赴任いたしました。当初は何でも切れる外科医を目指したのですが、地域のニーズに応える形で乳腺専門医を取得。現在では、乳癌治療を中心に診療を行っております。2008年からは副院長として、診療以外の面でも活動させていただいておりました。
当院は、独立行政法人労働者健康安全機構が設置する全国29労災病院の一つとして、勤労者医療と地域医療の両軸を担う使命を負っております。2020年で開設60年を迎えましたが、今年4月1日から一般急性期350床、地域包括ケア病棟50床、緩和ケア病棟33床の構成となりました。内科(消化器内科・腫瘍内科・血液内科)、神経内科、循環器内科、外科(消化器外科・乳腺外科)、整形外科、脳神経外科、泌尿器科、耳鼻咽喉科、歯科口腔外科、麻酔科による総合的な診療に加えて、婦人科・眼科・形成外科の外来診療を提供しております。
当院は、地域がん診療連携拠点病院であり、高度かつ専門的ながん医療の提供に加え、がん医療に従事する医師などへの研修、がん患者さんやご家族への相談支援、地域の医療機関への情報提供と連携によるがん医療の均てん化に努力しております。その象徴として、本年4月に釧路・根室地域で初めての緩和ケア病棟「れぽふる」を完成させました。強力な消化器内視鏡センターと外科および化学療法センターが有機的に機能して北海道東部地域におけるがんセンターとしての役割を果たし、治療と就労の両立支援にも取り組んでおります。
また、当院は、地域支援病院として、地域の医療機関との連携を強めるとともに、当院の施設・設備をご利用いただけるようなシステム医を構築し、さらに地域全体の資質向上のための研修会も開催しております。さらに、臨床研修指定病院として初期研修医の教育にも力を入れております。市立釧路総合病院、釧路赤十字病院とは、お互いの足りない部分を補完し合いながら、釧路全体で医師を育てるというポリシーで連携しています。消化器ならびに乳腺外科の領域では豊富かつ多彩な手術症例を有し、手術用ロボットの導入計画とも相まって、専攻医に対する修練体制も万全です。平均気温こそ低い釧路市ですが、積雪量は少なく、意外にも好天の日が多いことはあまり知られていないようです。
当院は、今後も地域の内外から求められる病院であり続けたいと思います。そのためにも、当院の理念である「最新の知識と技術に基づき、良質で信頼される医療を実践」し続けます。消化器外科Ⅰ教室員ならびに楡刀会会員の皆様のご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。